#24 製薬会社は患者のことを考えている という嘘

実に久しぶりに薬関係の話を書きます。まじめに書きはじめたら、頭が疲れちゃったので、まとまってませんよ。と先にエクスキューズしておきます。

さて、製薬会社のポリシーには「私たちは健康に貢献しています!」「常に患者さんを思っています!」というキャッチコピーがずらずらと並んでいます。どこの会社がどんなポリシーだとか、そういうのは製薬会社のサイトなどを見ていただければすぐに見つけられると思います。

はいはい、確かにおっしゃる通りです。

たくさんの医薬品が製薬会社によって開発されて、病気の治療の役に立っています。必要な医薬品を患者さんにお届けして、病気を治療し、健康な生活を過ごせるようにしているのは間違いないことのように思えます。

でも、何か変だと思いませんか?

たとえば…少し前に世間を騒がせた「SARS」、凶悪なウイルスによる感染症SARSに対するワクチンは結局、いわゆる大手の製薬会社はどこも開発に手を出さず、(国内で細々と)開発を続けているのは国立大学だったり、半官半民の会社だったりします。
他にもあの病気とかあの病気とか、数え上げたらキリが無いくらい、「薬で治せない病気」ってのがあります。

それはなぜでしょう?

もちろん現代の科学をもってしても治療に有効な薬を開発できていない病気もあります。それはまあ、仕方がないというか、科学も万能ではないというほかありません。残念ですが。
しかし、もっと直接的に影響のある要因があります。

それは…

「カネ」

わ、わかりやす過ぎる!(…絶賛自画自賛中)
「今まで治せなかった病気を治療する薬ができそうだ!」というものがあったとします。公表されたデータを見ると、確かに効果が期待できそうです。でも、いつの間にやら開発が中止になっていたりします。

…利益が出ないからです。

ご存知のように、薬の開発には長い時間とべらぼうな費用がかかります。10年100億と言われています。とすると、ニーズはあるけど市場規模が小さい。つまりは、患者はいるのだけれども、その人数がものすごく少ない病気というものがあったとすると、その病気を治す薬は、たとえ開発に成功して販売したとしても、開発コストに見合う利益を得られない。つまり開発コストを回収できないのです。そうすると、製薬会社は薬の開発を中止してしまうのです。

製薬会社はあくまで会社で営利団体であり、本当の意味で病気で苦しむ人を助けているのかどうかという点においては疑問です。…というのは極論ですけど。でも、やはり、お金にならない病気には目もくれずにいるのです。

逆に、たくさんの患者がいる、開発コストがあまりかからない、治療薬の値段が高い、などといった理由から、製薬会社にとってはウマミのある病気、言い換えると利益の出る病気(例えば高脂血症…あくまで例ですけど)などは、一つの製品が成功した(簡単に言うとものすごい儲かった)りすると、続々とその分野での薬が開発されていきます。

残念ながら、患者の望む順に治療薬が開発されているわけではなく、儲かる(あるいは儲かりそうな)薬から開発されていくのです。

tsuru の紹介

株式会社オフィスコトウ取締役
カテゴリー: くろいおとな的薬の話   パーマリンク

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